どうも、レビュ男(@iamreviewman)です。
投資初心者のみなさん、
「投資は余剰資金でやれ」
こんなことを言われたことはありませんか?
投資をする上で前提となる、非常に重要な考え方ですね。
でも、意外とこの前提について、しっかりと解説されていることが少ない気がしています。
「全財産つっこむのは危ないだろうし、当たり前でしょ」
と思った、そこのあなたは本当に正しく意味を理解できていますか?
というわけで、本記事では、投資は余剰資金でやるべき理由について深堀りして解説したいと思います。
投資は余剰資金でやるべき理由
投資を余剰資金でやるべき理由は
「損をする可能性があるから」
と思われがちですが、それでは理解が不十分です。
間違いとまでは言いませんが、もう少し掘り下げる必要があります。
レビュ男が思うに、正しくはこうです。
「利益が出るまで待つことができるから」
詳しく解説していきますね。
買ったときよりも高く売れば儲かる
まずはじめに、投資で損をするときはどんなときでしょうか?
答えは、買ったときよりも安い価格で売ったときです。
”売ったとき”というのが重要なポイントです。
例えば、A社の株が1株1,000円のときに、100株(=10万円分)買ったとします。
1ヶ月後にA社の株が1株900円になっていた場合、持っているA社の株の時価(評価額)は9万円になります。
1万円損しているように見えますが、それはあくまで評価額の話。
実は、この時点ではまだ株を売っていないので損は確定していないのです。
このとき自分が持っているのはあくまでもA社の株100株でしかありません。
このように、まだ確定していない損のことを評価損や含み損と言います。
ちなみに、このタイミングで株を売るとします。
当然、手元に9万円しか戻ってこず、ここではじめて1万円の損が確定するわけです。
では次に、ここからさらに1ヶ月株を売らずに持ち続けた場合を考えましょう。
株価が上昇して、1株1,200円になったとします。
すると、このときのA社の株の評価額は12万円、評価益(含み益)は2万円です。
ここで株を売れば2万円の利益が確定します。
当たり前の話ですが、買ったときよりも安く売れば損をし、買ったときよりも高く売れば儲かるわけです。
ここまで読んだ方は、
「そんなの当たり前じゃねーか」
「誰でもわかるわ」
と思ったかもしれません。
でも実際には、買ったときよりも株価が高くなることを待てずに売ってしまい、損をする人がたくさんいるのです。
それはなぜでしょうか?
売りたいのではなく売らなければいけないときがある
なぜ買ったときよりも安く売ってしまう人がいるのでしょうか。
理由には大きくわけて3種類あります。
①キャッシュが必要になったから
②値上がりが望めないと判断したから(損切り)
③節税のため(損出し)
②③はある種のテクニックですので、正しく使いこなせているなら問題ありません。
いずれも、中級者以上向けのテクニックなので、説明は割愛します。
逆に、絶対にやってはいけないのは①です。
そして、初心者がやってしまいがちなのも①なのです。
具体的に説明していきます。
貯金が300万円ある状態で
「100万円残しておけばなんとかなるだろう」
と思い、200万円分の株を購入したとします。
1ヶ月後、評価額は180万円になっていましたが、
「また上がるだろう」
と思い、そのまま株を持ち続けます。
さらに1ヶ月後、評価額は190万円になりました。
「お、上がってきたぞ!」
と少し安心した矢先、交通事故にあって骨折をしてしまいました。
大事には至りませんでしたが、手術代や入院費で150万円かかることが判明します。
しかし、200万円を投資に回してしまったため、キャッシュ(=現金)は100万円しか残っていません。
さて、あなたならどうしますか?
おそらく、評価額190万円の状態で株を売ってキャッシュを確保するしかないでしょう。
つまり、買ったときよりも安く株を売るしかないわけです。
もちろん、実際には、保険が降りたり、無利子でお金を貸してくれる親切な友達がいるかもしれません。
ただ、ここで覚えておくべきことは、
株価が上がるまで待ちたくても待てないときもある
ということです。
今回の例で言えば、投資する金額を100万円にしておけば、株を売る必要はなかったでしょう。
このように、使う可能性のあるお金を投資することは、自分の意思にそぐわず売らなければいけない状況生み出しかねないのです。
裏を返せば、余剰資金で投資をしている分には、自分の意思にそぐわないタイミングで売る必要がないので、じっくりと株価が上がるのを待つことができます。
どこからが余剰資金になるのか問題
ここまでで、投資を余剰資金でやるべき理由が、
「利益が出るまで待つことができるから」
ということは理解いただけたと思います。
では、次に問題になるのが、
「どこからが余剰資金といえるのか」
という話です。
基本的には、いざというときのための生活防衛資金を用意し、そこから先を余剰資金とします。
しかし、残念ながら、生活防衛資金がいくらあればいいのかについて、結論はありません。
人によって、生活費の3ヶ月分という人もいれば、1年分という人もいます。
独り身なのか、共働きなのか、子どもがいるのか、といった家族構成によっても変わるでしょう。
ここでは、あくまで一つの例として、レビュ男の余剰資金の考え方を紹介したいと思います。
レビュ男は、現在30歳で、妻と共働きで、2歳の子どもが1人います。
その上で、月々の支出は、住宅ローン返済や投資の積立等、すべて含めたとして、どんなに多くても50万円です。
実際には40万円あれば足りるのですが、多めに見積もっています。
これをベースに
50万円 ✕ 6ヶ月 = 300万円
を生活防衛資金として設定しています。
我が家は共働きなので、どちらかが働けなくなっても、ある程度節制すればやっていけます。
それから、夫婦ともにまだ30歳なので、怪我や病気になったとしても、半年あれば復帰できるだろう、という考えです。
独り身で若ければ、生活防衛資金はもっと少なくてもいいでしょう。
このあたりは、自分の生活スタイルと照らし合わせて常に最適解を模索するしかありません。
余剰資金がないから投資できないという人は
中には、
「そもそも生活防衛資金なんて確保していなくて、余剰資金もない」
という人もいるかもしれません。
厳しいことを言うようかもしれませんが、生活防衛資金すら用意できないなら、投資はしない方がいいです。
まずは、投資よりも他にやるべきことがあるでしょう。
まずはしっかりと貯金をして生活防衛資金と貯めましょう。
転職したり副業したりして稼ぎを増やすことも重要ですが、固定費の見直し等を行うことで、日々の支出は減らせます。
そうして、自分で設定した生活防衛資金が溜まったら、少しずつ投資を始めるのです。
最初は余剰資金が少ないと思うので、ミニ株から始めるのもいいでしょう。
LINE証券なら、500円以下からでも株を買うことができますよ。
この辺の投資を始めるまでのステップについては、この本にわかりやすくまとまっています。
まとめ
今回は、投資は余剰資金でやるべき理由を深堀りして解説しました。
投資は余剰資金でやるべき理由の本質は、単に
「損する可能性があるから」
ではなく、
「利益が出るまで待てるから」
です。
余剰資金で投資をすることで、意図しない損失は防げます。
自分で決めた生活防衛資金を貯めて、それをキープしましょう。